積善寺だより web版(2025.1 No44)

「三が日」と「松の内」 「鏡開き」に「小正月」

 檀徒の皆様、健やかに新年をお迎えのことと、ご拝察いたします。また日頃より当寺の護持にご協力を賜りますことに心より感謝申し上げます。
さて、新型コロナ感染症は、今では遠い記憶となりつつあります。新年明けて、お正月を満喫されていることと思いますが、正月の期間を区切るそれぞれの言葉がどのような意味か、今回はご紹介いたします。
 まず「三が日」ですが、多くの会社や官公庁が正月休みとなります。この期間に、社寺を詣でて一年の幸せを祈ったり、家族の絆を深めます。また、掃除したり、火や刃物を使うことが、禁忌とされ、年末の大掃除やおせち料理を食べる由来になります。
 次の「松の内」は今では少なくなりましたが、「門松」を飾る一月七日までの期間であり、事実上の正月です。この日をもって正月が終わるので、「七草がゆ」を食べ、体調を整え、新年の仕事に本腰をいれるのです。
 「鏡開き」は鏡餅を飾っている期間で一月十一日までをいいます。その後の「小正月」はその昔「だんご正月」ともいい、養蚕が盛んな頃は、だんごで『まゆ玉』をつくり、木の枝に差し、神棚に飾り、生産向上を祈願しました。
 このように、現在は飾りや行事が省略されていますが、新年は色々な期間に分かれています。改めて、思い起こして味わって見るのもいかがでしょうか。

〜「巳年」について〜
 今年はみ年(へび)です。「巳」(み、し)という字は、胎児の形を表した象形文字で、蛇が冬眠から覚めて地上にはい出す姿を表しているとも言われ、「起 こる、始まる、定まる」などの意味があります。脱皮をする蛇のイメージから巳年は「復活と再生」を意味します。植物に種子ができはじめる時期、次の生命が 誕生する時期など、新しいことが始まる年になると言われています。また、「巳」を「実」にかけて「実を結ぶ」年とも言われるようです。
 長く暗い、コロナ禍のトンネルを抜け、五輪をはじめ世界的に世の中が動き出した昨今ですが、巳年にちなんで、「復活し、再生し、実を結ぶ年」になってほしいものです。

天台座主ご染筆 「寿山青不老」

 積善寺の本堂西側「床の間」に天台宗・比叡山延暦寺の長である、第二五一世天台座主、即真周湛(つくま・ しゅうたん)猊下のご染筆の掛軸を掲げました。即真座主は、明治二十一年生まれ。岐阜県大垣市の御出身で昭和三十四年から四十五年まで比叡山で座主猊下で あられました。
 この「寿山青不老」というのは、「じゅざん あおくして おいず」と読みます。寿山は中国の西安の南にある終南山の別称であり、富士山の山並みに匹敵す る壮麗な山で、堅固なもの、普遍性の例えに使われます。つまり「寿山はいつ見ても青々と老いることがない」という意味です。
 誰でも年を重ねて老いていきます。しかし年齢は受け止め方次第です。心まで老いるか、青年の心を持ちつづけるかで大きく人生は変わってきます。
私も、還暦が近くなっています。高齢社会の中、年齢は重ねていっても、心や考え、生き方は青々と老いることなくありたいものです。
昭和の時代に八十二歳まで座主猊下の立場を全うされた方の言葉には重みがあります。

第八部霜月会が開催されました

 十一月二十三日(祝)に埼玉教区第八部(小川、嵐山、寄居町)霜月会が開催されました。会場は小川町腰越の「能満寺」で行われました。能満寺は寄居普光寺の末寺で質蔵を移築した三階建て本堂が特徴的な寺です。
 霜月会は中国天台宗の祖、天台大師智(ちぎ)様のご命日に、報恩感謝の意味を表し全国的に行われる法要です。積善寺からは、総代長の内田輝様が参加しました。法要では天台大師のご利益による、平穏な暮らしを全員で祈りました。

落雷の被害に遭いました

 八月十九日(月)の夕方、突然、雷鳴が起き、落雷しました。
 直後に停電し、復旧しても、テレビが映らなくなりました。アンテナの「ブースター」という部品が壊れ修理を行いました。幸い修理代は保険で賄えました。近隣では落雷で電話機が故障した家もあったそうです。近年の異常気象は深刻です。


第二十回「座禅の会」を開催

 七月二十四日(水)午前六時半から座禅の会を行いました。
当日は前日の猛暑から一変し早朝から涼くなり、静かに瞑想するにはふさわしい日となりました。また、コロナ感染が一段落して参加者も増え。初めての方も四人ほど参加し総勢二十二人で行うことができました。
 三十分弱の時間でしたが、心身のリフレッシュとなる為、毎年参加する方からは大変好評です。参加費は無料です、お時間のある方は、次回ぜひご参加ください。来年も多くの参加をお待ちしています。
 

見晴らしの霊園「積善寺墓地」と「合同供養墓」分譲中

 積善寺の墓地は、歴史ある古 城「杉山城址」を背後に擁し、四季折々の自然に恵まれ、墓地としては貴重な南斜面に位置し、遠望見晴らしの良い場所です。 また、参道は東西とも整備し、 天候を問わずお年寄りでも楽に墓参ができます。除草等も定期的に行っており、管理も行き届いています。価格も一区画16万円からと非常に低価格です。
 また社会的に少子高齢化が進む一方で結婚しない方、子どもを持たない方、後継者がいない家など、多様な家族があり、さらに雇用形態も様々になり、墓地を求めて石塔を建立し、親族を埋葬するだけの収入を得るのも容易ではなくなっています。
 これをを踏まえて、「合同供養墓」がございます。檀家様をはじめ、檀家様でない方等、どなたでも入ることができます。葬儀と納骨、13回忌までの遺骨安置で30万円をお納めいただきます。皆様のご親戚、お知り合い等ございましたら、ぜひご紹介ください。
直接住職までご連絡ください。


発行 住職 新井尚田 檀徒総代一同